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おうはんかしゅっけつ黄斑下出血

黄斑下出血 術前

出血が網膜の中心部(黄斑)の網膜下に溜まることで視力が低下します。原因疾患としては加齢黄斑変性や網膜細動脈瘤がほとんどを占めます。出血が自然に吸収されて消失するには1カ月以上かかります。この間、出血が網膜の代謝を阻害するうえ、網膜の細胞自体(視細胞)を壊していくので、最終的に出血が消失しても重篤な視力障害が残ります。

正常眼

正常眼

黄斑下出血 加齢黄斑変性
黄斑下出血 術後

少しでも良い視力を残すためには、手術によって網膜の下の出血を黄斑から移動させる必要があります。その際、網膜下に血液を溶かす薬(tPA:組織プラスミノゲン活性化因子)を注入して出血が移動しやすくなるようにしたうえで、目の中にガスを入れて必要な体位をとることで移動させます。

術後は原因疾患自体の治療も必要です。加齢黄斑変性が原因の場合は、新生血管の活動性を抑える治療(抗VEGF薬硝子体注射など)の継続が必要となります。