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卵巣のう腫(治療、及び腹腔鏡下手術)

卵巣のう腫の症状、原因、治療、手術、名医、費用、広島

●卵巣のう腫について(動画約3分半)

●卵巣のう腫とは

卵巣にできる腫瘍の総称を卵巣腫瘍と言い、大きくのう胞性腫瘍と充実性腫瘍の2つに分けられます。のう胞性腫瘍は
卵巣のう腫のことであり、そのほとんどが良性です。腫瘍と聞くと中年期や高年期の方に多いというイメージがあるかも
しれませんが、卵巣のう腫は若い方にも多く発症する病気です。

卵巣のう腫は以下の4つの種類に分けられています。

 
漿液(しょうえき)性のう腫

10~30代の若い女性によく見られる、非常に発症頻度の高い腫瘍の一つ。漿液(しょうえき)という、卵巣から
分泌されるさらっとした液体が溜まってできます。

粘液(ねんえき)性のう腫 閉経後の女性に多く、卵巣内にネバネバした液体が溜まってできます。放置するとかなり大きくなることがあります。
皮様(ひよう)のう腫/類皮のう腫(奇形腫) 毛髪や歯、脂肪などを含んだドロドロした塊が溜まって腫瘍になります。20~30代の女性に多く起こり、閉経後稀にがん化することがあります。
卵巣チョコレートのう腫/卵巣子宮内膜症 子宮内膜症の一つです。本来子宮のなかだけにあるはずの子宮内膜が、卵巣に発生し増殖を繰り返すことでできます。子宮内膜の組織や血液が変色してチョコレート色になっていることが名前の由来です。皮様のう腫同様、30~40代の女性に多く起こり、40代をすぎるとがん化するリスクがあります。

●症状

腫瘍が大きくなるまで自覚症状がないことが多いのが特徴です。腫瘍が大きくなるに伴って、腹部膨満感(お腹が
張った感じ)、腰痛、下腹部痛、便秘が見られます。なかには、下腹部のあたりにやわらかいしこりのようなものに
気付く方もいます。さらに腫瘍が大きくなると、「茎捻転」と言って卵巣の根元が回転してねじれた状態になり、突然激しい痛みや嘔吐が起こり、呼吸が速くなる、意識が遠のくなどのショック状態に陥ることもあります。そうなると、緊急手術となることもあります。
また、腫瘍が大きくなっていく過程で腫瘍が「破裂」することもあります。これも同様に突然の下腹痛がおき、緊急手術
となることもあります。

●原因

卵巣チョコレートのう腫は、子宮内膜症が原因ですが、子宮内膜症の原因はまだはっきりとは分かっていません。
皮様のう腫は原因は分かっていませんが、卵子が受精していないのに勝手に人の体になるための分裂を始めて
しまうために
起こると考えられています。

●腹腔鏡手術による卵巣のう腫治療について

現在、卵巣のう腫の手術は、傷が小さい、痛みが少ない、回復が早いといったメリットがある腹腔鏡下手術で行うことが
多くなっています。腹腔鏡下手術も開腹手術と同様に、のう腫の大きさや患者さんの年齢、ご希望などによって、
卵巣の全摘出かのう腫の部分切除(卵巣の正常部分を残す)かを選択します。

妊娠を望まれている方には、片方であっても卵巣が残されていれば妊娠の可能性はありますので、卵巣を残してのう腫
の部分だけを摘出する方法を選択することも可能です。また、手術後の合併症である癒着(本来離れているべき組織
同士がくっつくこと)は不妊の原因となりますが、開腹手術に比べて腹腔鏡下手術は手術後の癒着が少ないので、
不妊のリスクを抑えることにもなります。

●卵巣のう腫治療

当院では、腫瘍が大きくない卵巣のう腫の手術に対しては、おへそからアプローチする単孔式腹腔鏡や腟から内視鏡を
挿入する経腟腹腔鏡による手術を採用しています。傷が少なくてすみ、早期回復が期待できる単孔式や経腟腹腔鏡に
よる手術は、早期退院・早期社会復帰が可能です。お腹の傷がほとんど目立たないので美容面にも優れた治療方法です。

20~30代の若い女性の発病が多く、ゆえに妊娠時の検査で発見されることもある卵巣のう腫は、妊娠や出産を考える女性
にとって非常にデリケートな病気と言えます。当院ではこれまでに妊娠中の患者さんの卵巣のう腫摘出術を行った
実績が数多くあり、妊娠・出産に影響を与えず母子ともに健康を維持しながら手術を行うことが可能です。

手術が必要な場合には、どのタイミングで手術を行うか、どのような術式で行うか、卵巣を摘出するか否かなど、患者さん
のご希望をじっくりと伺ったうえで、リスクを含めて徹底した情報開示を行い、安心して治療を受けていただけるよう
努めています。卵巣のう腫の手術をご検討の方、妊娠中で手術を受けるか悩まれている方は一度、当院までご相談ください。
※ただし、悪性腫瘍の疑いがある場合には、積極的な腹腔鏡下手術は行っていません。

●合併症

卵巣のう腫が周囲の腸管、膀胱、尿管などと癒着している場合 手術で癒着している箇所を剥がす必要があるため、他の臓器に損傷が起こる可能性があります。
閉経前に両側の卵巣を摘出する場合 更年期様症状(体のほてりや気分の落ち込みなど)が起こる場合があります。
両側の卵巣嚢腫の部分切除の場合 稀に卵巣機能が低下することがあります。

●倉敷成人病センター婦人科からのメッセージ

当院婦人科には広島、香川など近県はもとより全国から患者さんが、診察やセカンドオピニオン等で来院されています。
婦人科の腹腔鏡下手術数では国内でもトップクラスの症例数があり、書籍やテレビなどのメディアでも取り上げられています。

【最近紹介された主な書籍・メディア】
・「がん最新治療に挑む15人の名医」 KADOKAWA出版
・「2018年度版国民のための名医ランキング」 桜の花出版
・「手術数でわかるいい病院2017」 朝日新聞出版
・「腹腔鏡手術のスペシャリスト!限界を極める婦人科の救世主」 BS-TBS ヒポクラテスの誓い

大きな開腹創に不安をお持ちの患者さん、早期社会復帰が必要な方、低侵襲な手術法に関するセカンドオピニオンを求めていらっしゃる患者さん、治療方法や費用についても一度ご相談ください。 一人でも多くの方の力になれたら幸いです。