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B型、C型肝炎治療が進歩しています

 1)B型慢性肝炎の治療

  1. テノホビル(テノゼット)
    平成26年5月にB型肝炎の抗ウイルス薬の核酸アナログとして
テノホビルが使用できるようになりました。
従来の核酸アナログ(ラミブジン、アデホビル、エンテカビル)と比較し
薬効が高く、薬剤耐性変異株ウイルスの出現が少ないとされています。
平成26年肝炎治療ガイドラインでも核酸アナログの第一選択としては
エンテカビルまたはテノホビルが推奨されています。
また、従来の核酸アナログ製剤からの切り替えも可能ですので
担当の肝臓専門医とご相談ください。
 
  2. シークエンシャル療法
   

核酸アナログ治療は治療中止後に肝炎再燃や重症化の可能性があり
長期間(ほぼ一生)内服することが原則となっています。
核酸アナログ治療により、血中のB型肝炎ウイルスが長期間消失した場合の
薬物治療終了の安全な方法として、シークエンシャル療法が試みられています。
この治療にもいろいろな方法(下図)があり
A-①:一定期間、核酸アナログとインターフェロンとを併用し、その後同時に投薬を終了する方法や
A-②:一時、両治療併用後に核酸アナログを中止し、次にインターフェロン治療も中止し、
薬物治療を終了する方法があります。
また、B:核酸アナログを中止後、インターフェロン治療を行い、その後治療を終了する方法もあります。
この治療法には、いくつかの注意点があります。
1点目は、患者条件です。核酸アナログ治療を2年以上行い、血中HBVDNA量が陰性となり
またHBe抗原が陰性となっている患者に効果が期待できます。
2点目は、治療終了後も定期検診が必要で肝炎再燃の場合には再治療の可能性もあります。
3点目は、インターフェロン治療と核酸アナログ内服との同時治療は保険診療が
出来ないと思われますので注意が必要です。
 

   

 

 

 2)C型肝炎の新しい治療について

 

ここ数年、C型肝炎に対する新薬が次々と登場し、治療選択が増えてきました。
一方、治療法の選択を間違えるとC型肝炎ウイルスが耐性化し
治療がさらに困難となる恐れもあります。

現時点での最新の治療法の選択については
①インターフェロン治療を希望される患者さんには
  インターフェロンを含んだ3剤併用治療を受けていただくこととなっています。
②インターフェロン治療を希望されない患者さんには
  インターフェロンなしの内服2剤の治療が保険適用されます。

以下に治療法を示しますが、個々の患者さんで状況が異なりますので
肝臓内科専門医と直接ご相談下さい。

   

 
   1. インターフェロン治療が適切あるいは可能と判断された患者さん
    インターフェロン治療が適切あるいは可能と判断された患者さんには
シメプレビル(ソブリアード)を含む3剤のインターフェロン治療を行います。
具体的には、ペグインターフェロン注射とリバビリン(レベトール)内服と
シメプレビル(ソブリアード)内服の3剤併用治療を24週間(約6か月)(シメプレビル内服は12週間)を行います。
この治療でのウイルス消失率は8〜9割となっています.
副作用としては、一時的に黄疸が出たり日光過敏症(ひどい日焼け)に
注意が必要と思われますが、ほとんどの患者さんが外来での治療が可能と思われます。
肝炎の助成金制度が利用可能ですので肝臓専門医とご相談下さい。
 
     
 
  2. 1型C型肝炎に対する内服2剤の抗ウイルス治療
    平成26年9月に、C型肝炎に対してインターフェロン注射を行わない
抗ウイルス薬のダクラタスビル(ダクルインザ錠)とアスナプレビル(スンベプラカプセル)との2剤内服による治療が可能となりました。
副作用は、頭痛・発熱や鼻咽頭炎が約10%にみられ
肝機能障害が約15%みられます。
肝障害のために5〜8%の患者さんで治療が中止されています。
ダクルインザを1日1錠とスンベプラカプセルを1日2カプセルとを
24週間内服治療でウイルス排除率は8〜9割とされています。 
 
    内服2剤(インターフェロンなし)治療対象者
   

1型のC型慢性肝炎~代償性肝硬変患者であって、「C型肝炎ウイルスの薬剤耐性遺伝子」検査により、ウイルス変異がみられない患者さんがよい適応です。

注)薬剤耐性遺伝子(NS5A耐性置換:Y93H、L31M/V)で変異が
   みられる場合には ウイルス排除が困難であるだけでなく、
   耐性ウイルスが残りその後の治療が困難になるとされています。
   したがって、治療適応については
   肝臓専門医と十分に相談されることが必要と思われます。
 ※この耐性遺伝子検査は保険適応外で約2万円(助成金対象外)かかります。

内服2剤の肝炎治療については助成金制度が利用可能となりますので、担当医にご相談ください。
 

  3. 2型C型肝炎に対する内服2剤の抗ウイルス治療
     平成27年5月から、ソフォスブビル(ソバルディ、1日1錠)と従来品であるリバビリン(1日3~4錠)を併用して12週間内服治療による2型C型肝炎~代償性肝硬変の治療が可能となっています。
この治療による副作用は貧血以外は頭痛や倦怠感などで重篤なものはみられていません。
 
  4. 今後使用可能となるインターフェロンフリー薬として
     1型C型肝炎~代償性肝硬変に対して、ソフォスブビルとレディバスビルの合剤(ハーボニー配合錠)が認可予定です。
また、パリタプレビル+リトナビル+オムビタスビルの3剤配合経口薬(アッヴィ)は、1型C型肝炎~代償性肝硬変効果があり、現在承認申請中です。