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足の外科診療

担当医紹介

整形外科 部長 大澤 誠也(おおざわ せいや)

日本整形外科学会専門医 日本体育協会公認スポーツドクター 日本足の外科学会評議員

 

2017年4月より倉敷成人病センター整形外科に赴任しました大澤誠也でございます。 足の外科(外反母趾 等)を専門にしており、2012年以降、足の健康セミナーと題した市民公開講座を定期的に行っています。
また、足疾患および靴に関する情報発信も行っております。 今後も少しでも多くの方々に正しい情報を提供できるように努力していきますので、宜しくお願いいたします。

 

Ⅰ.足の外来とは

足関節すなわち足首より末梢の疾患を扱います。主な疾患としては、外反母趾などの足趾の変形、変形性足関節症、繰り返される足関節の捻挫、扁平足に伴う障害、足部疲労骨折などのスポーツ障害、リウマチ足など多くの足疾患が存在しています。それぞれの疾患について病状を判断し、靴や装具を用いての保存的治療や手術治療を行っています。日本では足で困っている患者数に比較して、足を専門に診る医師が圧倒的に少ないという現状があり、整形外科の中でもかなり軽視されがちな分野ですが、人間が二足歩行する点ではもっとも重要な器官であると考えています。

 

Ⅱ.外反母趾について

最も多く有名な足疾患が外反母趾です。外反母趾は足の親指が「く」の字に曲がってしまう疾患です。外反母趾の原因として靴は大きな要因となりますが、加齢とともに徐々に変形は進むものであり、中高年の女性の多くはある程度の外反母趾変形を伴っています。外反母趾の症状は単なる母趾の痛みだけではありません。痛みは少ないにも関わらず、いつの間にか隣接する足趾の変形やほかの関節の脱臼を合併することがしばしば見られます。外反母趾の保存治療としては靴や装具を用いるものや運動療法などがあります。軽度の外反母趾であれば保存治療による症状の改善は期待できますが、中等度以上の外反母趾になると保存治療による改善はあまり期待できません。そのような外反母趾に対しては手術治療が勧められます。たかが外反母趾と思われがちですが、生活様式の欧米化と靴に対する女性のファッション志向の向上とともに今後外反母趾患者は増加することが予想されています。外反母趾で悩みながら、結局治療をあきらめているという患者さんは遠慮なく当院の足の外来をご受診ください。

 

Ⅲ.外反母趾の手術について

外反母趾の手術は、決して出っ張った部分だけを削り取るような単純かつ非医学的なものではありません。そのような間違った認識が多くの外反母趾治療に関する誤解を生んでいます。外反母趾の手術は中足骨という骨を切り、それを適切な角度になるように矯正して再度固定します。矯正は2次元的ではなく3次元的な矯正が必要になります。また筋肉や腱、関節包といった骨以外の組織を切離したり縫合することにより、関節での適切なバランスを構築しています。

2010年以降、300例以上の外反母趾手術を行ってきましたが(2017年4月現在)、近年ではより安定した固定と早期のリハビリテーションを目指して、新しいプレートシステムを用いた手術を行っています。

単純な外反母趾だけであれば入院期間は約2週間であり、術後用の靴で歩行退院となります。もちろん保険適用となります。個人差はありますが術後の痛みは約1~2日で解消され、早期のリハビリテーションが可能となります。術後はしばらく腫脹が続くので、すぐにおしゃれな靴を履くことやスポーツ復帰はできません。ある程度の時間的余裕をもって外反母趾手術を受けることが勧められます。

外反母趾手術治療の実際

 

Ⅳ.その他の足部疾患について

外反母趾以外の疾患として、外反母趾に伴う第2趾の脱臼、強剛母趾、扁平足障害、スポーツ障害、リウマチ足など様々な疾患があります。それぞれの症状に適した治療を行います。運動療法も重要な治療法になってきますので、その指導も行っています。

 

Ⅴ.靴について

足の外来では手術治療だけではなく、岡山県内の有名靴店とも協力しながら靴の指導も行っています。日本には足を専門とする整形外科医が少ないということもあり、足疾患や靴に関する正しい情報と認識が不足している傾向があります。足に関してお困りの方は診察にお越しください。