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 当センターは平成元年に宮脇昌二現学術顧問(肩書きは現職)によって開設されました。平成5年より西山進医長、昨年より吉永泰彦センター長、相田哲史内科医長が加わり、今年より待望の整形外科の開設に伴いリウマチ専門医である三好信也部長、吉原由樹医長が赴任し、6名の専門医(内3名は指導医)が揃い、理学療法士、作業療法士の増員によりリハビリも充実しました。ここに、リウマチ治療の3本柱である@リウマチ内科医による薬物療法、Aリウマチ外科医による手術療法、B理学療法士、作業療法士によるリハビリテーションを総合的に実践できる中四国地方有数のリウマチセンターが誕生しました。
      <写真:日本リウマチ学会総会にて 右より吉永、宮脇、西山、相田>
リウマチとは関節の火事です
 リウマチを患っている方は全国に約70万人おられます。女性は男性の約4倍で、発症は40〜50歳代に多く、関節の腫れや痛み、こわばりで発症し、徐々に関節の変形が進行し、就労や日常生活が障害される病気です。
 リウマチの本態は関節滑膜の炎症です。炎症とは炎、つまり火事のことで、リウマチとは関節の火事です。CRP、赤沈という血液検査は火事の勢いを表します。リウマチの骨破壊は、発症後2年以内の早期に急に進行することが判明し、早期から強力な薬を使ってリウマチの火事を完全に消してしまおうとする考え方が主流となりました。初期消火が重要なのです。
抗リウマチ薬は消火剤
 リウマチの治療薬には2種類あります。抗炎症薬は、リウマチの火事を鎮め、関節の腫れや痛みをとる薬で、非ステロイド(いわゆる痛み止め)とステロイドがあります。抗リウマチ薬は、リウマチの火事を消す薬で、@効果の発現に1〜2ヶ月かかる、A一度発現した効果は持続する、B薬の効く人と効かない人がいる、Cときに重大な副作用があるという特徴があります。抗リウマチ薬には最も古い注射金剤から、今年登場したタクロリムスまで10種類ありますが、基本薬はメトトレキサートです。図1に当センターにおける抗リウマチ薬の使用状況を示します。当センターでは、15年前よりメトトレキサートを採用していますが、効果が強力で、減弱しにくいため、その使用頻度は注射金剤に代わって年々増加し、現在、約500名の患者の8割、約400名が服用されています。今年2月に報道されたように、稀に間質性肺炎や骨髄抑制などの重大な副作用を起こすことがありますので定期的な検査の下での慎重な投与が必要です。
抗サイトカイン薬は化学消火剤 
 リウマチの原因は未だに不明ですが、火が燃え続けるのは、腫瘍壊死因子(TNF)などの炎症性サイトカインと呼ばれる物質のためであることが判明しました。これをブロックするための抗サイトカイン薬が開発され、我が国でも一昨年より抗TNF抗体(インフリキシマブ)、今春より可溶性TNF受容体(エタネルセプト)が登場しました。図2に当センターにおけるインフリキシマブによる治療成績(15例の平均値)を示します。1回の点滴により2週後には疼痛関節数や腫脹関節数は激減し、リウマチの火事の指標であるCRPも低下します。2ヶ月に1度の点滴で効果が維持されます。この治療は、メトトレキサート投与後も大火事が続き、かつ結核を含む日和見感染のリスクの低い人が適応になります。リウマチの治療は日進月歩です。過剰な報道や誤った情報も氾濫しています。新しく正しい情報を入手することが大切です。当センターでも毎月1回のリウマチ教室を開催する予定ですので、ふるってご参加下さい。

 

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