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患者さんの権利に関する宣言

すべての患者さんは、憲法において個人として人格を尊重され、最善の医療を受ける権利があります。
この「患者の権利」は、アメリカ病院協会の「患者の権利章典」(1972年)、
世界医師会の「患者の権利に関するリスボン宣言」(1981年)などで明らかにされています。

より良い医療を作り上げていくためには、「医療の中心は患者さん」ということをあらためて認識し、
患者さんと医療従事者がお互いの信頼関係に基づき、
両者が協力してその実現をめざす必要があります。

倉敷成人病センターは、「患者さんの権利」を尊重します。

>患者さんの権利に関する宣言(PDF)

尊重されるべき患者さんの権利

>1. 平等で最善の医療を受けること
>2. 安全が確保されること
>3. 自己の医療にかかわる情報が入手されること
診療録等の開示
>4. 適切な説明を受け、自己決定権が確保されること
インフォームド・コンセント(説明と同意)
>5. セカンドオピニオンが保たれること
>6. プライバシーや個人情報が保護されること
個人情報保護方針(プライバシーポリシー)
>7. 個人の尊厳が保たれること
【Ⅰ】:医療行為の妥当性
【Ⅱ】:宗教的輸血拒否患者に対する院内ガイドライン
【Ⅲ】:身体抑制への対応
【Ⅳ】:終末期医療院内ガイドライン
【Ⅴ】:倫理審査委員会の設置
【Ⅵ】:癌の告知
【Ⅶ】:苦情申し立て・医療福祉相談
【Ⅷ】:心臓が停止した死後(心停止後)の腎臓および眼球(角膜)提供を希望される方

患者さんの責務

患者さんは正直に意思疎通を行い、診断と治療の決定に参加し、同意した治療に従う責務がある。

1:
2:
3:
患者さんは、健康に関する情報を正確に提供すること
よく理解できなかった説明については、理解できるまで質問すること
他の患者さんの診療や職員の業務に支障を与えないこと

 

>1.平等で最善の医療を受けること

日本国憲法第14条【法の下での平等】や医の倫理綱領であるニュールンベルグ綱領、患者の権利に
関するWMAリスボン宣言を遵守し、社会的地位、民族、国籍、宗教、信条、性、障害の有無など
に関わらず、患者さんは最善の医療を平等に受ける権利があります。

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>2.安全が確保されること

医療安全管理委員会を設置し、医療トラブルの報告制度や医療安全に対するマニュアルの作成とその
周知徹底を図り、医療従事者は常に危機認識を持ち業務に当ることにより、患者さんの安全が確保さ
れることに努めます。

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>3.自己の医療にかかわる情報が入手されること

患者さんは、自分が受けた医療について知る権利があります。そのために、十分な説明を受けること
ができます。必要な場合には、診療記録の開示などを受けることもできます。

>診療録等開示について

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>4.適切な説明を受け、自己決定権が確保されること

患者さんは、わかりやすい言葉や方法で、十分理解し納得できるまで医療に関する説明や情報の提供
を受ける権利及び、提供された情報と医療従事者の説明をよく聞き理解した上で、自分の意志で検査
や治療などの医療を受けるか受けないかを決める権利があります。

当院は、患者さんと医療従事者が情報と責任を共有して意思決定を行い、共同して医療に取り組める
ように円滑なコミュニケーションとインフォームド・コンセントに十分配慮しております。

A)コミュニケーション
患者さんが納得して診療を受けることができるように、患者さんと医療従事者とのコミュニケーション
~訴えを謙虚な気持ちで聞き、約束を必ず守るように心がけること~が大切と考えます。言葉遣いは
丁寧でわかり易く、誠意をもって対応し、患者さんやご家族への説明にあたっては、その内容が十分
理解し納得してもらえるよう配慮し、信頼関係を築いていくことに努めています。

B)インフォームド・コンセント(説明と同意)
「患者さんは、自らの健康と医療に関する説明を受け十分に理解・納得した上で、提示された医療行為
を選択・決定する権利を有する」ことを、医療従事者全員が認識し「患者さんの権利」として保障い
たします。
医療行為は、多少に関わらずリスクを伴います。医療従事者は、患者さんに対してはこれから行おう
とする医療行為の説明や治療の効果だけでなく、医療行為によって起こる不利益についても十分な説
明(「説明要件」)及び、医療行為について患者さんから同意を得ること(「同意要件」)をいたします。

医療法第1条の4第2項(説明の義務):医療の担い手は、医療を提供するにあたり適切な
説明を行い、医療を受ける者の理解を得るよう努力しなければならない。

Ⅰ:インフォームド・コンセントの成立

インフォームド・コンセントが成立するためには
(1)患者さんの同意能力、(2)説明要件を満たすこと(3)同意要件を満たすことが必要です。

(1)患者さんの同意能力
説明された内容を理解し、その説明に対する自分の同意がどのような意味を持っているのかを判断す
る能力が求められます。理解力、判断力などの同意能力の有無について判断が難しい人々(未成年者、
精神障害者、知的障害者、高齢者など)を対象とする場合は、特別の配慮が必要となります。

例:
未成年者

 未成年であっても判断能力があると診断される限り患者さんの意思は尊重されます。
 何歳から判断能力を有するかの統一見解はなく、また個別の医療行為ごとに
 判断されなければなりません。民法では、15歳以上で遺言が出来る、
 米国小児科ガイドラインでは15歳以上からインフォームド・コンセントを得るべきと
 されています。その他の場合には、親権者から同意を得る必要があります。

意思の疎通が出来ない患者
 意識障害あるいは認知症等のため判断能力や意思表示能力の
 欠如している患者さんでは、ご家族等の代理人から同意を得る必要があります。

精神病患者
 患者さんの病状によっては同意が困難であり、また病名の告知や治療方針を知らせる
 ことが患者さん自身の病状を悪化させるなど不利益となる事があります。
 自身を傷つけたり他人に害を及ぼしたりする恐れのあるなどの公益性の観点から
 強制措置を必要とする時は、同意の必要はありません。ご家族等に病名を知らせる事が
 あります。

(2)説明要件
患者さんが重要と考えるであろう診療にかかわる内容について、医療従事者が適切な説明を行うこと
が求められます。

《説明すべき内容》

(i) 現在の病態・病名
(ii) 最善と考え推奨する診療の目的・内容・必要性・有効性・予後予測と医師の経験
(iii) 診療に付随するリスクとその発生の可能性[説明しなくてはならないリスク]
患者さんの現在の健康状態が良い場合であっても説明が必須
・ リスクの起こる可能性が高い場合
・ リスクの起こる可能性は稀であるが、リスクの程度が大きい場合
・ リスクの起こる可能性が稀でリスクの程度が小さい場合
・ 患者さんが医療に対して過度の期待をもつ場合
(iv) 実施予定の診療の代わりとして考えられる他の診療とそれに付随する危険性
(v) 検査や治療をしない場合、及びナチュラルコース(急変時、延命治療を行わないこと)の利害得失
(vi) 別の医師の説明(セカンドオピニオン)を得る機会があること
(vii) 診療にかかわる費用、利用可能な各種の保険、福祉サービス

 

(3)同意要件

患者さんが、医療従事者から診療内容などについて十分説明を受け理解した上で、患者さん自身によ
る同意を得ることが求められます。

《同意に必要とされる内容》

(i) 患者さんの自由意志による同意であること
(ii) 適切な説明を受け、十分に考慮する時間を得た上での同意であること
(iii) 患者さんが別の医師の説明(セカンドオピニオン)を求めた時に、その求めに応じた上での同意
であること
(iv) 患者さんの同意の撤回を認める同意であること
(v) 患者さんが不合理な理由で診療を拒んだり、医学的に標準と考えられる治療法から外れた治療
法を希望したりした場合には、それが十分な情報を提供され理解した上での選択であれば患者
さんの主体的な価値観が優先されることを保証していること
(vi) 診療方針が主要学会のガイドラインから外れる場合には、理由およびその結果予想される利害
得失について説明を行った上で得た同意であること。場合により、院内倫理審査委員会で承認を得
ている同意であること

 

Ⅱ:インフォームド・コンセントの要件を満たす事が免除される場合

(1)患者さん自身の拒否
患者さんが「すべて先生にお任せします。」と言った場合など自発的にインフォームドコンセントを得
ることを拒否した場合

(2)救急患者・緊急事態
生命の危機に瀕しており時間的余裕がない場合
なお、緊急事態に備えて意思表示をしている患者さんもいます。このような例としては、臓器提供意
思表示カード、DNR (Do Not Resuscitate:心肺停止時の蘇生を拒否する意思表示)、輸血拒否
の意思表示カード、エホバの証人などがあります。

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>5.セカンドオピニオンが保たれること

セカンド・オピニオンとは、診療を受けるに当たってよりよい決断をするために、主治医以外の専門
的な知識を持った第三者(他の医療機関の専門医師など)に求める「意見」、または「意見を求める
行為」で、複数の専門家の意見を聞くことで、より適した治療法を患者さん自身が選択できることを
保証します。

A)当院より他院へのセカンドオピニオンを希望される場合
他院へのセカンドオピニオンを希望されるときは、主治医(または担当医)までお申し出ください。
ご本人の同意があれば、いかなる場合でも「診療情報提供書」や「検査結果資料等」を揃えご協力
いたします。

B)当院へセカンドオピニオン外来受診を希望される場合
完全予約制ですので直接「セカンドオピニオン外来申込書」を電話、FAX又は受付にて
ご請求ください。

>セカンドオピニオン(当院の外来のご案内へ)

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>6.プライバシーや個人情報が保護されること

患者さんは、診療過程における個人情報を保護され、プライバシーを侵害されない権利があります。
当院は、個人情報保護方針(プライバシーポリシー)を院内掲示板やホームページに掲載しています。
また、個人情報保護規定や職員向けの個人情報保護マニュアルを作成し個人情報保護に取り組んで
おります。

>プライバシー・ポリシー(個人情報保護方針)

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>7.個人の尊厳が保たれること

患者さんには、個人の人格・価値観が尊重される権利があります。
当院は、診療における倫理的方針を明確にし、患者さんにとって最も望ましい医療を適切かつ十分に
提供できるよう努めております。

【Ⅰ】医療行為の妥当性

患者さんの診療を行っていく過程で、ガイドライン作成・承認制度・報告制度などを用いて医療行為
の妥当性に十分留意しながら診療を行なっていきます。

抗がん剤治療(がん化学療法)における院内プロトコール承認制度
クリニカルパス作成に関する院内承認制度
CVカテーテル管理に関するガイドライン
院内感染症報告制度
輸血に関するガイドラインと報告制度
臨床研究に関する倫理審査委員会での承認制度
産科領域における医の倫理に関するATR安全管理委員会での承認制度  ほか

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【Ⅱ】宗教的輸血拒否患者に対する院内ガイドライン

医療においては、患者さんの生命維持のために輸血を行わざるを得ない場合があります。一方、宗教
上の理由などから自己の信念に反するとして生死に関わらず必要最低限の輸血でさえ拒否される患者
さんがおられます。当然のことですが、当院においては、患者さんの自己決定権を尊重しており、患
者さんの同意が得られなければ輸血を行いません。

しかしながら、各医師は、救命を最優先に日夜医療に取り組んでおります。従いまして各医師の信念
として、非常に高度の確率で輸血を行う必要があると判断した予定手術や救急救命処置に対して無輸
血での治療を望まれる場合には診療をお断りすることがあります。ただし、患者さんの輸血拒否を理
由に、全ての医療を拒否するものではありません。倉敷成人病センターの各医師は、疾病の種類や程
度、処置の方法、患者の全身状態などを勘案して、輸血なしで治療可能と判断した場合には手術や治
療を行います。

患者さんが、自己決定能力のない未成年者(15歳未満)や精神障害者、認知症患者さんの場合、
あるいは正常な判断能力に疑いがある患者さんの場合には、親権者が輸血拒否を主張されても、医学
的に輸血が必要と判断した場合には、輸血治療を行う場合があります。(ガイドラインより抜粋)

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【Ⅲ】身体抑制への対応

原則として行動制限(抑制帯等)はしない方針としておりますが、やむを得ず以下の項目(実施基準)
にあたる場合、行動制限をいたします。ご理解とご同意をお願いいたします。
※行動制限(抑制帯等)の実施基準

(1)本人または他の患者さんの生命、または身体に危険を及ぼす状況にある。

1)治療上の安静を保てない時
2)他患者さんの治療に支障を来たす時
3)転倒・転落の危険がある時
4)治療・検査のため必要とされる時
5)チューブ類・カテーテル抜去の恐れがある時(自己抜去)
6)意識障害を伴い、自分自身の安全に関する判断能力が低下している場合
 (脳血管障害、低酸素脳症、頭部外傷、中毒、その他)
7)自ら危険な行動を起こす、または自分で危険を回避できない場合
 (精神疾患、自殺企図、パニック状態、不穏、せん妄、認知機能が障害されている状態、その他)

(2)行動制限を行う以外に代替する方法がない。

(3)行動制限は一時的であり、行動制限が不要になった場合は速やかに解除する。
※行動制限とは、患者さんの安全保護または安静保持のために、一時的に患者さんの身体を拘束し、
 全身的あるいは身体の一部の運動制限を他動的に行う事を言います。

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【Ⅳ】終末期医療院内ガイドライン

患者さんやご家族等と医療従事者の生命維持に関する相互理解を基盤にして、終末期において過剰な
延命治療を望まない時は、その意志を尊重した最善の医療を行います。

当院は、厚生労働省の終末期医療の決定プロセスに関するガイドラインや全日本病院協会の終末期医
療の指針に沿った終末期医療院内ガイドラインを作成しています。患者さんご本人やご家族の希望に
より適時、「終末期医療における本人の希望事項(リビング・ウィル)」や「終末期医療におけるご家
族の希望事項」を作成します。終末期にかかわらず、ご本人が希望された時は、何度でも作成や変更
が可能です。

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【Ⅴ】倫理審査委員会の設置

(設置)第1条 :一般財団法人 倉敷成人病センターは、人間を直接対象とした医学の研究及び医療行為(以
下「研究等」という。)において、ヘルシンキ宣言(1975年東京総会で修正)の趣旨に添った倫理
的配慮を図るため、倉敷成人病センター倫理審査委員会(以下「委員会」という。)を置く。
(所掌事項)第2条: 委員会は一般財団法人倉敷成人病センターに所属する職員が行う研究等に関し、
職員からの申請に基づき、実施計画の内容等を審査する。

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【Ⅵ】癌の告知

当院は、『医学の進歩は人間を幸せにするためのものである』という原点を忘れずに、人間愛と向上
心に富み、地域の人々から信頼される医療の提供を目指して日々努力を重ねております。

「患者さんの個人情報」につきましても適切に保護し管理することが非常に重要であると認知しており
ます。個人情報保護の立場から、患者さんの病状をご家族の方々を含めた第三者に説明するためには、
患者さんご本人の同意が必要となります。つきましては、来院時に次のような質問をさせていただく
ますので、ご希望されることをご回答ください。

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【Ⅶ】苦情申し立て・医療福祉相談

患者相談窓口や医療福祉相談室を設置しています。ご相談は、受付や看護師など職員までお申し出
ください。
病院や職員に対するご意見や提案・要望などがございましたら、入院患者さんはアンケート用紙にて、
外来患者さんはご意見箱に投入ください。なおご意見箱は、クリニック1階電話ボックス内、センター
1階電話ボックス内及び南館1階出入口付近に設置しております。

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【Ⅷ】心臓が停止した死後(心停止後)の腎臓および眼球(角膜)提供を希望される方

お亡くなりになられたご本人が、意思表示カード・腎バンクカード等を所持されていた場合など、
ご家族から臓器提供の申し出・相談したい等のご希望がございましたら、主治医にその旨をお伝えく
ださい。

また、ご家族の方が移植コーディネーターの説明を必要とされる場合は、当院から日本臓器移植ネッ
トワークに連絡し、移植コーディネーターの来院を待ち、説明をお受けいただけます。

なお、当院では脳死臓器移植の判定は行っておりません。