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STR〜不妊治療
   婦人科 産科 周産期センター 体外受精センター
   
 
  スタッフ

 専門医

本山洋明(クリニック院長)
 生殖補助医療管理胚培養士  藤井好孝
 生殖補助医療胚培養士  遠藤雄史
 
 
  概  要

 倉敷成人病センターの不妊治療部は1985年から本山洋明医師が中心となり開設しました。以後2010年までの25年間に約9000人が受診され、約6000人が出産されました。
 体外受精センターでは挙児希望のご夫婦が早期に妊娠しお産できるよう治療をおこなっています。
 不妊の原因は多岐にわたり、女性側の機能的(排卵障害など)、器質的(卵管閉塞,子宮内膜症など)な異常や、男性側の機能的異常や精子数および運動性の異常などがあります。妊娠は受精から始まりますが、治療は自然の体内での受精を期待して身体的、経済的に負担の軽い方法から着手します。半年以上治療して妊娠に至らない場合は、年令や不妊期間に応じて人工的な介入を勧めます。これは生殖補助医療と総称されており、体外受精(当院では1987年に成功)、凍結胚移植(当院では1991年に成功)、顕微授精(当院では1992年に成功)などが含まれます。採卵した成熟卵に、精子数が多ければ通常の体外受精、少なければ顕微授精を行います。受精し発育した胚は4-5日後に子宮に移植します。余剰の良好胚は凍結して保存し、後日の移植を待ちます。
 当センターでは年間約350例の採卵と新鮮胚移植と凍結胚移植を合わせて約500例の子宮内胚移植を行っており、生殖補助医療を受けた人の約65%が子供を得ています。妊娠率は女性年齢が若いほど良好で、加齢とともに低下します。近年の晩婚化により治療開始年齢が40歳を超える場合が著増しており、妊娠率は35歳未満の半分以下で流産率は倍以上、という厳しさに直面しています。子供を希望する女性は若いうちに妊娠を心がける必要があります。生殖補助医療は強力で安全な治療法です。
 
 
  外来診療

 
午前
午後
 

午前   11:00〜14:00
午後   15:30〜17:00

※体外受精の時間は上記時間帯とは異なります。

 診察担当表
 
 
   実  績 ほか
生殖補助医療(ART) 2009年の成績
採卵人数
261
採卵件数
389
採卵件数の内
卵あり
365 93.8%
卵なし
24
6.2%

体外受精
  全妊娠 生産妊娠 全妊娠率 生産妊娠率
ET施行
181
61
48
33.7%
26.5%
ETできず
19
ET(胚移植: Embryo Transfer)
全妊娠率= 妊娠数/移植数
生産妊娠率= 出産数/移植数
全胚凍結
7
合計
207

顕微授精
  全妊娠 生産妊娠 全妊娠率 生産妊娠率
ET施行
136
43
31
31.6%
22.8%
ETできず
21
ET(胚移植: Embryo Transfer)
全妊娠率= 妊娠数/移植数
生産妊娠率= 出産数/移植数
全胚凍結
1
合計
158

凍結融解人数
142
凍結融解件数
207
凍結融解件数
に対して
全妊娠 生産妊娠 全妊娠率 生産妊娠率
凍結ET
197
51
41
25.9%
20.8%
凍結ETできず
10
 

年齢別妊娠数
体外受精
ET件数 全妊娠 生産妊娠 全妊娠率 生産妊娠率
34才以下
70
32
28
45.7%
40.0%
35〜39才
61
20
16
32.8%
26.2%
40才以上
50
9
4
18.0%
8.0%
合計
181
61
48
33.7%
26.5%

顕微授精
  ET件数 全妊娠 生産妊娠 全妊娠率 生産妊娠率
34才以下
62
20
15
32.3%
24.2%
35〜39才
44
15
12
34.1%
27.3%
40才以上
30
8
4
26.7%
13.3%
合計
136
43
31
31.6%
22.8%

凍結ET
  ET件数 全妊娠 生産妊娠 全妊娠率 生産妊娠率
34才以下
93
33
26
35.5%
28.0%
35〜39才
68
17
14
25.0%
20.6%
40才以上
36
1
1
2.8%
2.8%
合計
197
51
41
25.9%
20.8%
2008年にARTを始めた人のうち
2009年末までに生産妊娠できた人数
  生産妊娠人数:
 出産した人と妊娠進行中の人
 
採卵した
人数
新鮮
胚移植
凍結
胚移植
合計
=新鮮+凍結
生産妊娠率
29才以下
25
15
4
19
76%
30〜34才
55
30
13
40
73%
35〜39才
60
29
5
34
57%
40才以上
22
4
3
7
32%
合計
162
78
25
100
62%

表のように、生産妊娠できた人数は
34才までに開始した人:80人のうち59人(74%)でした。
35〜39才で開始した人:60人のうち34人(57%)でした。
40才以上で開始した人:22人のうち7人(32%)でした。

年令とともに妊娠率が低下するのは卵巣の中で卵も老化するため、元気のよい卵に巡り会える確率が下がるためです。

体外受精-胚移植の成功以来発展してきた高度な不妊治療を生殖補助医療(assisted reproductive technology:ART)といいます。ARTには、体外受精-胚移植、顕微授精、凍結胚移植などの治療が含まれています。
過去10年間の実績
2000年から2009年末までの10年間では、3072回採卵し、体外受精や顕微授精胚を2628回子宮に戻し(胚移植)、989回で妊娠が成立しました。
胚移植あたりの妊娠率は38%です。これに加えて、凍結保存していた胚を融解して胚移植し、249回の妊娠が成立しましたので、体外受精や顕微授精での妊娠は新鮮胚と凍結胚を合計して1238回となります。
外来での人工授精(精子だけを排卵日に子宮に入れる方法)では542回の妊娠が成立しました。
自然な性交での妊娠は、排卵誘発などの薬や注射を併用したものを含めて約1200回でした。
生殖補助医療胚培養士
体外受精、顕微授精、凍結融解胚移植などで、卵や胚、精子などを実際に取り扱うのは、医師以外の胚培養士(エンブリオロジスト)の仕事です。学会認定の生殖補助医療胚培養士である、藤井好孝技師長(生殖補助医療管理胚培養士)と遠藤雄史胚培養士がおこなっています。
他科との連携
男性側の原因よる不妊のうち、精子が造られているが体外に出てこない、閉塞性無精子症などの場合で、精巣や精巣上体から精子を採取する必要がある時には、経験豊富な当院の泌尿器科医師が、手術をして採取します。
今後の方針
不妊治療はめざましく進歩しています。これから受診される皆様のご期待におこたえできるように、これまでに蓄積されてきた知見や経験に基づき妊娠率の向上を目指して日々研鑽しています。
IVFセンター業績目録
 業績目録(2005-2010年)
 
 
  広報誌

 2010年第1号 「IVFの紹介」