TEL
vol.9

動物の名前がついた眼の病気

2025/06/02

眼の病気には、動物の名前が入っている病名があります。

兎眼(とがん)、鳥目(とりめ)、牛眼(ぎゅうがん)、飛蚊症(ひぶんしょう)など、他にもたくさんあります。

聞いたことがある病名はありますか?



1.兎眼(とがん)

ウサギ_よもやま話vol9

例えば、兎眼(とがん)はまぶたを完全に閉じることが出来ず、いつも目が少し開いたままになってしまう状態のことをいいます。その結果として涙が眼の表面を均一に覆うことができず、ドライアイになり眼が赤くなります。目が赤いから兎という訳ではなく、うさぎは目を開けて寝るという言い伝えが由来になっているようです。

 


2.牛眼(ぎゅうがん)

ウシ_よもやま話vol9

牛眼(ぎゅうがん)は、先天性緑内障のことをいいます。眼が軟らかい乳幼児期に緑内障になると、眼球や角膜が大きくなり、牛の目に似ていることからこのように呼ばれています。

 


3.飛蚊症(ひぶんしょう)

飛蚊症_よもやま話vol9

飛蚊症(ひぶんしょう)は、明るい所や白い所を見た時に、目の前で糸くずや泡、黒い点が見える症状です。これは比較的よくある症状です。加齢による生理現象のこともあれば、網膜剥離など大きな病気の前兆のこともあります。そこにはいないはずの蚊が飛んでいるように見えることから飛蚊症と呼ばれています。

 


4.鳥目(とりめ)

ニワトリ_よもやま話vol9

これらの中でも鳥目(とりめ)は最もよく聞く病名ではないでしょうか? 鳥目は、夜盲症とも言われています。文字の通り、暗い所で眼が見えにくくなる症状のことです。人間の網膜は、明るい所で働く視細胞と暗い所で働く視細胞とが異なります。夜盲症の人は暗い所で働く視細胞が正常に働かないため、暗い所で物が見えにくくなるのです。なぜ鳥目というのかというと、これは本来ニワトリのことを指したものです。ニワトリは元々視力がとても弱いため、暗闇ではほとんど眼が見えません。そのため暗い所でよく見えなくなる症状を鳥目とよぶようになったと言われています。

 

聞いたことはあるけれどよく知らないものがあったのではないでしょうか。意味や由来を考えてみると新しい発見がありますね。これからもそんな小さな発見になるような話をお送りしていけたらなと思います。