

午前8:30~11:30
午後13:30~16:30
2025/07/31
顕微授精を行う場合、通常は顕微鏡下で精子の形や運動性が優れた精子を選択します。しかしながら形や運動性だけでは、その精子が十分に成熟した状態にあるかは判断できません。
一方、成熟が完了した精子には、高密度のヒアルロン酸レセプターが出現しヒアルロン酸にくっつく性質があります。この技術はこの成熟精子のもつ性質を利用して、成熟精子を選りすぐることができます。結果として、流産率を低下させるという報告があります。
体外受精・顕微授精を行う場合、密度勾配遠心法を使って不純物を取り除き、運動性の優れた精子を集めます。この時に行う遠心分離は、精子に物理的なダメージを与え精子のDNAを損傷する可能性があります。
この技術は遠心分離をせず特殊なフィルターを用いて精子を選別することで、精子に物理ダメージを与えないため、精子のDNAを損傷する心配がなく、より優れた精子を集めることができます。結果として、正常な受精卵である確率が上昇するという報告があります。