外来受付時間

午前8:30~11:30

午後13:30~16:30

面会時間
感染対策のため入院患者さんへの面会を制限しています。
休診日
土・日・祝日・年末年始(12/30~1/3)
※婦人科(予約のみ)と産科は、土曜日の午前中(祝日・年末年始を除く)も診療を行っています。

予約センターに電話する

泌尿器科

前立腺がん



前立腺がんとは

前立腺がんは、前立腺に発生した異常な細胞が無秩序に増殖することにより発症します。
比較的進行の遅いがんで初期には自覚症状がないケースがほとんどですが、進行すると排尿障害や血尿などの症状が出てきます。
男性の部位別の罹患数では最も多く、9人に1人が罹患すると言われています。
早期に発見できれば完治する可能性が高いがんです。

前立腺断面イラスト


こんな症状がある方、60代以降の男性は特に注意!

  • 尿が出にくい
  • 残尿感がある
  • 夜に頻繁にトイレに起きる
  • 急いでトイレに行かないと間に合わない


前立腺がんが急増している理由

近年、前立腺がんと診断される患者さんが急増しています。
前立腺がんが増えている理由は、大きく2つあります。

男性がん罹患予測グラフ

①高齢化の進展

前立腺がんは高齢者に多く発症する病気で、日本の高齢化の進展が大きく関与しています。
60歳を超えると急激に増え、罹患率は70代でピークとなります。


②PSA検査の普及(診断技術の進歩)

採血

前立腺がんの早期発見に重要な検査として、PSA検査があります。
PSAとは、精子を保護する前立腺液に含まれているタンパク質です。
がんや炎症によって前立腺の組織が壊れると、PSAが血液中に漏れ出します。
血液検査でPSA値を調べることで、前立腺がんの可能性が簡単に分かるようになりました。

★50歳を過ぎたら、年に1回はPSA検査を受けましょう!




前立腺がんの治療法

前立腺がんの治療法は大きく分けて、手術、放射線療法、薬物療法などがあり、これらの治療を単独あるいは組み合わせて行います。早期であるほど治療の選択肢は広がります。
それぞれの治療の特色を理解して主治医と治療法を相談しましょう。

  • 手術 ★詳細は下記をご覧ください。
  • 放射線療法│外部放射線治療小線源治療 ★詳細は下記をご覧ください。
  • 薬物療法│内分泌療法(ホルモン療法)・化学療法
  • PSA監視療法(経過観察)



手術

前立腺全摘除術

手術は、前立腺と精のうを摘出した後、膀胱と尿道をつなぐ前立腺全摘除術を行います。
全摘除術は従来開腹で行われていましたが、近年は手術用ロボットを利用した腹腔鏡下手術が主流になっており、当院でもロボット手術がほぼ100%を占めています。



前立腺がんロボット手術

ロボット手術は下腹部に数カ所の小さな穴を開け、高精度のカメラや手術器具を挿入して行います。
狭くて深いところも鮮明な視野のもと精度の高い手術が行えます。
そのため、従来問題となっていた術後尿失禁の量や期間も減っており、患者さんの苦痛の軽減につながっています。入院期間は10日程度と短期間になっています。 



下記ページより、当院のロボット手術の実績・取り組みをご覧いただけます。


外部放射線治療│強度変調放射線治療(IMRT)

IMRT照射イメージ

強度変調放射線治療(IMRT)CTやコンピュータを使い、腫瘍に放射線を集中させる治療技術です。
放射線をどの方向からどの程度の線量で、どういった形で照射すれば最も効果的なのかをコンピュータを使って綿密に治療計画を立てます。
腫瘍の形状に合わせて放射線を照射するため、従来よりも高い線量の放射線を照射することが可能になりました。これにより治療成績は大きく向上し、副作用を軽減できます。
1回の照射時間は2分ほどで計39回行います。1日1回、週に5回通っていただき8週間程度かかります。
体を切らず治療中の痛みもないので、身体的な負担が軽い治療法です。日常生活を送りながら通院で治療できるのもメリットです。


放射線治療
さまざまな大きさ、形状の病変に合わせて高精度な治療が可能な放射線治療装置TrueBeamを導入。


小線源治療

小線源治療は、IMRTのように外部から放射線を当てるのではなく、前立腺の内部にごく小さな放射性物質を入れて、がん細胞を死滅させます。
具体的には、低線量の線源(ヨウ素125)を密封したチタン製カプセルを50~100本前立腺内に挿入します。この線源が微弱な放射線を発し、がんを徐々に死滅させます。
放射線が届く範囲はごく短いので、周辺臓器への影響は非常に低く抑えられます
治療には3泊4日程度の入院をしていただきます。
カプセルは体内に残りますが、放射線量は約60日で半減、1年もすれば問題とならない量になります。

小線源療法 小線源手術イラスト

なお、当院は岡山県内で2施設目に小線源治療を導入しており、専門外来も開設しています。
小線源治療を検討されている方はお気軽にご相談ください。


前立腺がんの治療法別比較表

前立腺がん治療法別比較表


監修医師

山本 康雄

泌尿器科 主任部長
ロボット先端手術センター 副センター長
山本 康雄


放射線治療科_矢原勝哉

放射線治療科 主任部長
矢原 勝哉


泌尿器科_髙本均

放射線治療科 学術顧問
髙本 均



6.その他関連リンク